声の組み合わせ
声の分類
声の分類、仕組みを読んで頂けたと思います。
ヘッドボイス、ミドルボイス、チェストボイスとありましたが、ここで組み合わせを見ていきましょう。
まずは「声帯の通り道」でのお話をします。
まず、息の通り道の説明から。
声帯の息の通り道が三箇所ある事は見ていただけたと思います。
私個人が試した結果として、
「声帯を閉じた時、三箇所まで同時に通すことが出来る」
ということが判りました。
この方法はボーカルフライのページを参照してください。
ヘッドボイスから説明します。
単体で扱うことは難しいですが、
ヘッドボイス(声帯の上)単体で1パターン。
ヘッドボイス(声帯の上)をメインに、
ミドルボイス(声帯の中央)を通すようにすると、
ヘッドボイス、ヘッドボイスメインのミドル、と2パターンできます。
ヘッド(上)とチェスト(下)を通すとヘッドメインの3パターン。
ヘッド、ミドル、チェストと三箇所通すと、4パターン。
ヘッドボイスメイン
上、上中、上中下、上下
ミドルボイス
中、中上、中下、中上下
チェストボイス
下、下中、下中上、下上
と、それぞれをメインにしたものが出来上がります。
上真ん中下が重複している、と思うかもしれませんが、
ヘッドの割合が大きい上中下と、
ミドルの割合が大きい上中下は声色が違います。
こうして、12パターンの声が生まれました。
個人的には、声帯を10分割程度して使う、その内の一つをメインにして、残り二つをサポートに使う。
共鳴の大きさも、10パターンとしておきますと、
声帯の上(ヘッド)だけで1パターン、
そこに残りの9パターン(ミドルorヘッド)、
残りの8パターン(ミドルorヘッド)、
とすると、1つをメインにしただけで72通り、
それが10パターンあるので720通りの声色が生まれることになります。
そこに共鳴の10パターンを混ぜると7200通りの声、
そこにしゃがれ声やいき漏れ、硬い柔らかいなどの声質を混ぜ込むと、今でたので4パターンですから、
7200×4=28800通りの声が生まれます。
声帯の通り道と同じだけ共鳴のパターンがあるとしましょう。
72×72=5184×4=20736
というとんでもない数が生まれます。
しゃがれ声でいき漏れ、なんてこともあるでしょう。
計算するのが面倒なほど声質が生まれますね。
実際に制御できる声質というのは、身体の得意不得意、向き不向きがありますし、
通しやすい場所、使いやすい共鳴がありますから、このパターンどおりの数字とはいかないでしょう。
それでも、この数字に近い声色を、人間は持っているのです。